面接官の反応は良かった。話も弾んだし、聞かれたことにはすべて答えられた。手応えはあった。それで落ちる。
私はその面接をしている側にいます。エンジニアのポジションで面接を担当し、他の面接官と一緒に合否の判断に関わっています。
その立場から書くと、面接がスムーズに終わったことは、良い兆候とは限りません。むしろ逆を意味している場合があります。
以下はすべて、私が担当している範囲での話です。会社や部署によって進め方は違います。
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スムーズだったとき、何が起きていたか
まず、いちばん書いておきたいところから。
簡単な質問ばかりにすらすら答えるだけだと、気持ちよくなって「よくできた」と感じるかもしれません。 ですが、それは質問が簡単だったというだけの話です。
そしてもう一つ。スキルなどを見たうえで、難しい質問をあえてせずに時間を使っていた、という場合もありそうだと思っています。深く聞かれないまま時間が過ぎた、ということです。候補者から見ると、それは「和やかな面接」に見えます。
技術的に掘られて詰まった面接のほうが、実は見込みがあると思われている、ということが起こりえます。答えられなかったあとに何を見ているかは技術面接で「わかりません」と答えたあとに、見られていることに書きました。
饒舌さと、答えられていることは別
もう一つ、手応えとずれやすいところがあります。
質問に対して、きちんと求められている回答ができたかどうか。 ここは大事だと思っています。
饒舌に話していても、こちらが聞きたかったことには答えられていない、ということがあります。話している側は話し切った感覚が残るので、手応えとしては良くなります。
ただし、そうなったときにこちらが必ず聞き直すかというと、そうとも限りません。面倒になって踏み込んで聞かれなかっただけ、とも言えます。つまり「追及されなかった」ことも、良い兆候とは限らないわけです。
結果が早いか遅いかでも、読めない
合否の伝わる速さから察しようとすることがあるかもしれませんが、これも素直には読めません。
私の場合、よくなかった場合はすぐ決まります。一方で、当落線上のときや、良かったときのほうが、面接の合間に会話してすり合わせてから次に進むかを決めています。
つまり、結果が早いほうが悪い知らせということが起こります。待たされている間に悪いほうへ考えが向きがちですが、実際の順番は逆になりえます。
次の面接に、話は引き継がれていない前提で
これは行動が変わる話なので、はっきり書きます。
話は伝わっていないと思って説明したほうがいいです。
簡単な申し送りはあります。ただ、先入観なく見るのが基本なので、前の面接で話した内容でも、はしょらずに答えたほうがいいです。
「さっき話したので」と省略すると、その面接官にとっては情報が欠けたまま終わります。同じ話を繰り返すことになりますが、それは無駄ではありません。
懸念が一つ出ると、そこで止まることがある
複数の面接官が関わると、見方が割れることはあります。
割れ方にも種類があって、どういうアサインを想定するか、チームによってイメージが違うときに、受け入れるかどうかの基準や期待値が違ってきます。そういう場合は議論の対象になります。
そのうえで、別のグループで意見が割れる場合は、No-Go になっている印象があります。部署全体で見て、どこでも活躍できる人材であるべき、という考え方が背景にあります。
ですから、一人の面接官と非常に良い時間を過ごせたとしても、それだけで決まるわけではありません。
それで、どう受け止めればいいか
三つに絞ります。
- 手応えを判断材料にしない。 スムーズだったことは、掘る価値があると思われなかった結果かもしれません。逆に、詰まった面接のほうが見込まれていることがあります。
- 聞かれたことに答えられたかを、内容で振り返る。 話し切った感覚ではなく、相手が聞きたかったことに答えられたかどうかで見ます。
- 次の面接では、伝わっている前提にしない。 繰り返しになっても、はしょらずに話す。そのほうが判断してもらえます。
繰り返しになりますが、これは私が担当している範囲での話です。何人で見るか、どこまで申し送るかは、会社や部署によって変わります。