触ったことのある言語、フレームワーク、クラウド、ミドルウェア、ツール。思い出せるかぎり書き出して、スキルシートの技術一覧を埋める。抜けがないように整えた。それでも書類が通らないし、通ったとしても、面接でその技術についてほとんど聞かれない。
私はその書類を読む側にいます。エンジニアのポジションで書類選考を担当しています。
その立場から正直に書くと、技術名が羅列してあるだけだと、こちらは何とも言えません。書いてあるのに判断できない、という状態になります。
この記事では、その「何とも言えない」の中身を書きます。何が足りていないのかが分かれば、自分のスキルシートのどこを直すべきかは、自分で判断できるはずです。
以下はすべて、私が担当している範囲での話です。
目次
現場の人間は、スキルシートのほうを見ている
前提として、私はスキルシートと職務経歴書のどちらも見ます。
そのうえで、現場のエンジニアリング目線で見るときは、スキルシートのほうを見ています。
少なくとも私は、スキルシートを添え物として流し読みしてはいません。応募書類の中で、それなりに見ているほうの書類です。
羅列だけでは、何とも言えない
ここが本題です。
技術名が並んでいるだけの状態だと、正直なところ、こちらは何とも言えません。書いてある情報は増えているのに、判断できる材料は増えていない、という感じになります。
私が知りたいのは、次の二つです。
- そのプロジェクトで、その技術にどう関わっていたのか
- どういう深さまで理解できている人なのか
この二つが伝わってくると、判断ができます。逆にここが無いと、技術名がいくつ並んでいても、判断材料としては増えません。
網羅性を上げる方向に手を入れても、この状態は変わらない、ということです。
見ている「深さ」とは何か
もう少し具体的に書きます。私が知りたい差は、ここです。
ちょっと使ったことがあるだけなのか。それとも、自分から問題点を指摘して改善できるのか。
同じ技術名でも、この二つはまったく違います。そして技術名の羅列は、この差をまったく表現しません。どちらであっても、シートの上では同じ一行になるからです。
書くとしたら、この差が出る書き方になるはずです。その技術を使って何に困り、どう判断し、何を変えたのか。そういう記述があれば、少なくとも「触っただけではない」ことは伝わります。
なお、書類に情報が足りないときに「詳しく聞くために会ってみよう」とはなりにくい、という話は職務経歴書が通らないとき、読む側が探しているものに書きました。足りない情報は、あとで聞かれるのではなく、無いものとして扱われます。
経験年数は、書いていい
「Java 3年」のような経験年数の表記について。
これはわりとポジティブに受け取っています。少なくとも私は、書いてあるとマイナスに働く、という見方はしていません。
ただし一つ付け加えると、その年数のあたりは、面接で深掘りして聞かれると思っておいたほうがいいかもしれません。
つまり年数は「書いて終わり」ではなく、「その年数ぶんの話をする入口」になります。そのつもりで書いておくと、面接で困らずに済むはずです。
書き換えるとしたら、どこか
三つに絞ります。
- 技術名の隣に、その技術とどう関わったかを書く。 一覧の網羅性を上げるより、こちらのほうが判断材料になります。
- 「触っただけ」と「問題を見つけて直せる」を、書き分ける。 同じ一行にしてしまうと、読む側はその差を読み取れません。
- 経験年数は書く。ただし、その年数ぶんの話ができる状態にしておく。 面接で深掘りされる前提の数字です。
繰り返しになりますが、これは私が担当している範囲での話です。スキルシートをどれくらい重く見るかは、読む人が現場の人間かどうかでも変わるはずです。